『真夜中のカーボーイ』

レインマン

都会と理想と現実と『真夜中のカーボーイ』

真夜中のカーボーイ | Movie Walker

ちょっとハードな映画が見たいならば、『真夜中のカーボーイ』にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。第42回のアカデミー作品賞を受けた名作です。若い頃のジョン・ヴォイトとダスティン・ホフマンが演じたはぐれ者たちの奇妙な友情に、胸が震えます。

<『真夜中のカーボーイ』…あらすじ>
恵まれた体格を活かし、セックスで金を稼ぐためにテキサスからニューヨークに出てきたジョー(ジョン・ヴォイト)は、スラム街に住まう売春斡旋人のラッツォ(ダスティン・ホフマン)と出会い、紆余曲折を経て共同生活を始める。なかなか捕まらない客…次第に困窮していく2人は、不思議な友情で結ばれていくが、一方でラッツォの体調が崩れ始める。故郷に帰りたいと泣き言を言うラッツオをジョーは長距離バスに乗せてあげるが…。

<2人なら、生きていける>
『真夜中のカーボーイ』は、田舎者のジョーが、大都会で理想とは真逆の現実とぶち当たって落ちぶれていくストーリーです。しかし、ラッツォという日陰者の友人のおかげで彼は何とか都会に押しつぶされずに生きていきます。この作品のメッセージは、「人間1人の力は大したものではない。でも、2人ならば生きていけるかもしれない」といったところでしょう。都会の厳しさと、人間の優しさ・温かさを教えてくれる作品とも言えます。
しかし、そう一筋縄ではいかないのが、アメリカン・ニューシネマです。ラストのあっけない幕切れは、『イージー・ライダー』を連想させます。「人間は非力だ」というこの時代の映画のテーマは、大国アメリカらしくもない消極的なものにも思えて、不思議です。

<知ってる? アンジーのパパ>
実は主演のジョン・ヴォイトは、あのアンジェリーナ・ジョリーの実父です。よく見てみると、少しだけ顔立ちが似ている気もします。つまらない豆知識ですが、人に話せば、「ええっ!?」と驚かれることでしょう。「映画通」として尊敬されるかもしれませんね。

アメリカン・ニューシネマには、他にも数々の傑作があります。しかし、その中でもひときわ『真夜中のカーボーイ』が存在感を放っているのは間違いないでしょう。

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