『ドリームガールズ』

ドリームガールズ

「ドリームガールズ」は女の意地が観られる秀作

ドリームガールズ | Movie Walker

2006年の映画「ドリームガールズ」。ダイアナ・ロスを中心とする3人の黒人グループで、かつて60年代に大ヒットした「スープリームス」をモデルにした映画です。「スープリームス」は、モータウンの音楽を黒人だけのものから、全米の白人にも受け入れられるものにした立役者のひとつ。ダイアナ・ロスは、グループ解散後もソロとして数々のヒットを飛ばしました。

「ドリームガールズ」では、主演のビヨンセの影を薄くしてしまった新人のジェニファー・ハドソンが、アカデミー賞の助演女優賞を受賞しました。ジェニファー・ハドソンのための映画だったといえるほどです。


<ドリームガールズは「いわくつき」がいっぱい>
「ドリームガールズ」は、事実に基づいたものではありませんので、実際の人物と重ねるのは妥当ではないかも知れませんが、グループの主軸ダイアナロスの役目をしたのが「ディーナ」でしょう。ディーナを演じたのは、アメリカの黒人歌手の中でも大物中の大物、ビヨンセ・ノウルズ。かつては、「デスティニーズ・チャイルド」の中心にいた人です。

「デスティニーズ・チャイルド」も仲間割れによって解散したことを考えると、「いわくつき」ともいえる役柄でした。彼女はグループ解散後もソロとして大活躍していますので、その点もダイアナ・ロスと重なります。映画の中では、ディーナは仲間の恋人も曲も奪ってメインボーカルに立つ役どころですので、いわば「悪役」になっています。


<ジェニファー・ハドソンもいわくつき>
ジェニファー・ハドソンは、アメリカの人気オーディション番組「アメリカン・アイドル」(アメアイ)の出身歌手です。2004年のシーズン3に出場しましたが、本戦では残り7名になったところで落選しました。この時の優勝者は、同じく黒人のファンテイジアです。

アメアイ出身の歌手としては、シーズン1の優勝者ケリー・クラークソン、イーズン4優勝のキャリー・アンダーウッドが特に有名です。シーズン5準優勝のキャサリン・マクフィーはスピルバーグ監督のドラマでブレイク、4位のクリス・ドートリーは「ドートリー」というバンドを結成して活躍しています。シーズン8の準優勝アダム・ランバートは日本でも大人気、シーズン10優勝のスコッティ・マクリーリー、シーズン11優勝のフィリップ・フィリップスもヒットしています。

数多くのスターを発掘したアメアイの歴史の中で、「7位」ながらも活躍できたのは、ジェニファー・ハドソンだけです。彼女は番組の中で、審査員であり大物プロデューサーでもあるサイモン・コーウェルに酷評されたことが原因で落選しました。この映画で名を挙げ、歌でも大ヒットを飛ばしたことで、サイモンに対して意趣返しをしたといえるでしょう。

映画の中ではビヨンセに出し抜かれる役どころですが、映画の評価としてはビヨンセが出演していたことも忘れさせるほどの存在感を発揮。歌のうまさでもビヨンセを圧倒しています。

アメアイで酷評され落選したジェニファーハドソンが、復活して活躍した映画「ドリームガールズ」はフィクションとノンフィクションが織りなす「いわく」がとても面白い映画です。ぜひもう一度観てみてください。

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