『グラン・トリノ』

グラン・トリノ

イーストウッド入門なら『グラン・トリノ』

グラン・トリノ | Movie Walker

稀代のカッコつけ俳優、クリント・イーストウッド。自らが監督を務めた『グラン・トリノ』でも堂々と渋い老人を演じています。異なる文化・人種を認め合う大切さ、正義とは何かを教えてくれる作品です。ぜひ一度ご鑑賞を!

「東の森」からやってきたハリウッドの一匹狼、クリント・イーストウッド作品も、30代になれば次々と味わっていきたいところです。『ダーティ・ハリー』『荒野のガンマン』などの初期作品ももちろん魅力的ですが、イーストウッドは監督としての才能も優れた人物です。近年の佳作、『グラン・トリノ』を入門作品として、鑑賞してみましょう。

<『グラン・トリノ』…あらすじ>
妻に先立たれて孤高の余生を送るウォルト(クリント・イーストウッド)。ある日から彼の隣の家に東アジア出身のモン族の一家が引っ越してくる。気難しいウォルトは、文化の異なる彼らを最初は差別していたが、タオ(ビー・ヴァン)という少年と仲良くなったことから、次第に融和する。しかし、タオにはマフィアの真似事をしている従兄がいて、悪の道への誘惑も尽きない。ウォルトは彼を何とか正義の道に引き留めようと奮闘するが…。

<妙味のある会話が魅力!>
『グラン・トリノ』は登場人物たちのコミカルな会話が楽しめる作品です。序盤の妙味もある展開に引き込まれて、次第にヘビーになっていく終盤まで引きずられてしまいます。
ストーリーの「仕立て」は、特に目新しいものではありません。いわゆる「勧善懲悪」もので、正義の尊さを教える内容です。しかし、戦争経験者のウォルトが持つ心の傷が、単純な物語に深い奥行きを作っています。ありきたりなストーリーは嫌いだ、という方にもおすすめできる作品です。


<愛すべき「カッコつけ」、イーストウッド>
イーストウッドはすべての出演作で、必ずクールな二枚目を演じています。自らがメガホンを取る作品でも、カッコいい役柄に堂々と居座ります。しかし『グラン・トリノ』で彼が演じた孤高の老人・ウォルトは、それまでの主人公とはまた別の「カッコよさ」を持った人物です。献身的に隣人たちを守るラストシーンでは、涙で前が見えなくなるかも…。
どんちゃん騒ぎが「売り」の量産型のハリウッド映画に飽きたら、『グラン・トリノ』に勇気をもらいましょう。痩せ細った老人が孤軍奮闘するストーリーに、オーバーエイジの男性方も元気をもらえるかもしれません。ハンカチの準備を、どうかお忘れなく。

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