『ノートルダムの鐘』

ノートルダムの鐘

20年間も軟禁されて育った青年の話『ノートルダムの鐘』

「ノートルダムの鐘」は、1996年に公開されたディズニー映画です。白雪姫やダンボなどの作品に比べると知名度は劣るかもしれませんが、ディズニーらしいリズミカルな映像と、他のディズニー作品よりシリアスなテーマが特徴の、印象的な作品です。原作である「ノートルダム・ド・パリ」は、「レ・ミゼラブル」の作者のヴィクトル・ユゴーによって書かれました。

<『ノートルダムの鐘』あらすじ>
カジモドは赤ん坊の時、ジプシー狩りをしていた最高裁判事フロローに母親を殺され、それから20年間フロローのもとで育ちました。フロローはカジモドに、ノートルダム大聖堂の鐘つきをさせます。そして、決して大聖堂の中から出ないように命じました。カジモドはいつも大聖堂の外に憧れていました。

ある日、街で道化祭りが開催されることになりました。カジモドはこっそり祭りへ出かけます。その祭りは、人々が仮面をつけた姿で集まり、誰が一番醜いか決める祭りでした。そこで、仮面をつけていないカジモドが一番に選ばれます。人々はカジモドをもてはやしますが、彼が仮面をつけていないとわかると、醜い姿を笑い、晒し者にします。ボロボロになったカジモドを助けたのが、ジプシーのエスメラルダでした。カジモドは彼女に一目惚れします。そして、エスメラルダや、その後出会うフィーバスによって変わっていき、大聖堂を出ることになります。

<フロローに抵抗するカジモド>
カジモドは、20年間フロローに言われるまま、大聖堂の中で過ごしました。そんなカジモドですが、外への興味を抑えきれずついに街へ出かけます。結果晒し者にされ、散々な目に合うのですが、この時知り合ったエスメラルダと彼女をきっかけに出会うフィーバスによって成長し、最後はフロローに勝つまでになります。

カジモドはフロローによって無実の罪を着せられ、処刑されかけていたエスメラルダを抱えて、大聖堂や街を逃げます。ずっとフロローに押さえつけられていたカジモドが、力強くフロローと戦うところに感動します。

<ジプシーについて>
この作品にはジプシーが多く登場します。カジモドの母親も、エスメラルダもジプシーです。そしてフロローはジプシー狩りを行っていました。

ジプシーとは、ヨーロッパで生活している移動型民族のことを指します。「エジプシャン」という言葉から変形して「ジプシー」と呼ばれるようになりました。エジプトから来たというのは誤解で、実際はインドからやってきたと考えられています。ジプシーとは周りがつけた名称で、彼ら自身はロマやロムと自称しています。

ジプシーは長い間、ヨーロッパで差別的な扱いを受けてきました。白人ではないうえ、宗教も違う異質な彼らは、ヨーロッパの中で排除されやすい存在でした。「ノートルダムの鐘」でのジプシーも、追いかけまわされて殺される等ひどい扱いを受けています。

楽しい作品が多いディズニー映画の中でも、少し雰囲気が違う作品です。ジプシーに対する差別の問題も扱っています。子供のころに見るより、大人になってから見た方が心に残る作品だと思います。
シリアスな作品ですが、カジモド大聖堂の上を飛び回ってエスメラルダを助けるシーンなど爽快感のあるシーンもあり、観終わった後は後味が良い作品です。まだ見たことがない方は、是非一度ご覧になってみてください。

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