『ジェーンエア』

ジェーンエア

ジェーンの波乱万丈な人生『ジェーンエア』

「ジェーンエア」は19世紀のイギリスを舞台にした、ミア・ワシコウスカ主演の映画です。ジェーンの波乱万丈な人生にはらはらしながら観ることができます。頑固で、美人とは言えないという設定ですが、芯が強いジェーンに惹かれてしまう作品です

<『ジェーンエア』あらすじ>
ジェーンは孤児で、叔母の家に引き取られましたが、叔母とその息子に虐待されて育ちました。ある日、ローウッド寄宿学校という、厳しく環境も悪い学校に入れられてしまいます。ここでジェーンはヘレンという少女と親友になるのですが、彼女は病気で死んでしまいました。

ジェーンは18歳になると、ローウッド寄宿学校を出て家庭教師になりました。そこでその家の当主ロチェスターと出会います。高慢なロチェスターとジェーンは、はじめ相容れませんでしたが、次第に打ち解けます。ジェーンは平穏な日々を送っていましたが、ひとつ気になることがありました。それは、ときどき館から聞こえてくる奇妙な笑い声でした。

ある日、館で火事が起き、ジェーンはそれに気づきます。ジェーンは寝ていたロチェスターを救い出しました。この事件がきっかけになり、似たところがあって、もともとお互いに好意を持っていたジェーンとロチェスターは結婚することになります。

結婚式にメイソンという男が現れます。彼は二人の結婚に異議を唱えました。実はロチェスターは、メイソンの妹バーサと結婚していたのです。彼女は精神がおかしくなって、館の一角に閉じ込められていました。ジェーンはショックを受け、ロチェスターのもとを去ります。

ロチェスターの館から離れたジェーンですが、ある日幻聴で彼の声を聴きます。気になったジェーンは館に戻りました。館は放火で焼け落ち、バーサは亡くなり、ロチェスターもひどい怪我をして片腕を失い、失明していました。ジェーンは負傷したロチェスターと生きていくことを決めます。

<波乱万丈なジェーンの人生と後味のよくない結末>
ジェーンの人生は、生まれたときから過酷でした。両親が亡くなってから、叔母に預けられますが、虐待され、とても環境の悪い寄宿学校に入れられます。家庭教師になってからしばらく平穏に暮らしますが、結婚しようとしたロチェスターには精神病の妻がいて、ジェーンは深く傷つきます。

それでも意志の強いジェーンは、どんな環境でも懸命に生きています。「ジェーンエア」で主人公は、ほとんどの場合、他の人から助けられるのではなく自分自身で切り抜けています。過酷な環境で育ちながらも、しっかり自立して生きているジェーンが魅力的です。

また、「ジェーンエア」は、少し後味が悪い結末が印象的です。ジェーンは最終的にロチェスターと結婚するのですが、彼は失明して片腕も失っています。また、二人が結婚できたのも、バーサが火事で死んでしまったからです。ハッピーエンドと言い切れないところがおもしろいです。

<妻のバーサ>
「ジェーンエア」には、鍵となる人物として、ロチェスターの妻のバーサが出てきます。一見ジェーンを邪魔する悪役のようですが、病気でずっと館に閉じ込められ、ロチェスターからも憎悪を向けられていた彼女は、同情すべき人物のようにも見えます。

実際に、ジェーンに敵意を燃やして彼女の部屋を燃やしたりと、怪物のように描かれている彼女ですが、ちゃんと感情があるようです。

バーサを主人公にした本が出版されるなど、注目されている人物です。バーサから見ると、突然館にやって来たジェーンも、自分を憎んで勝手にジェーンと結婚したロチェスターも憎たらしい存在だったのかもしれません。主人公ジェーンの目線で見るほかに、ロチェスターの妻の目線で見てみると面白いかもしれません。

ジェーンエアは、少し後味の悪さが残る終わり方のため、純粋なハッピーエンドの作品に飽きてきた方にもおすすめです。また、視点を変えると別の作品のように見えてくるところも面白いです。30代以上の、王道なストーリーと少し違った話を望んでいる方に、ぜひ観てほしい作品です。

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