『インディ・ジョーンズ』

岸和田少年愚連隊 マレーの虎

ここまでコミカルなマレーの虎はみたことない『岸和田少年愚連隊 マレーの虎』

岸和田少年愚連隊 | Movie Walker

『岸和田少年愚連隊 マレーの虎』は竹内力扮する日本全国総番長カオルの活躍を描いた「岸和田少年愚連隊シリーズ」の一作品です。竹内力の卓越した表現力と素晴らしアクションが楽しめる1本と言えます。

<『岸和田少年愚連隊 マレーの虎』あらすじ>
舞台は昭和36年の大阪・岸和田市とマレーシア。主人公のカオルは弱冠17歳。完全におっさんにしか見えないのだが、酒瓶ならぬ牛乳瓶を手にのし歩くお茶目なキャラクターだった。

カオルの番長仲間であるイサミが郵便配達人を襲って入手した荷物の中に、大東亜戦争中にマレーシアに隠された財宝の在りかを示す地図の半分が隠されていた。その財宝を求めてマレーシアへ飛んだイサミだったが、現地の組織に捕まってしまう。

そして、カオルのもとへ、イサミを助けたければ地図のもう半分を持ってこいとの脅迫状が届いた。義に熱いカオルはイサミを救うべく、小型船に乗ってマレーシアへと向かう。
マレーシアについても国内同様のパワーを発揮して大活躍のカオル。その姿に、現地の人はハリマオを重ねるのだった…。

<カオルのバトルが最大の見もの>
この作品の最大の見どころはカオルのバトルシーンです。岸和田少年愚連隊シリーズはどれもそうですが、本作は岸和田というローカルな設定を離れてワールドワイドに海外で暴れるシーンが新鮮で楽しめます。
香港映画の酔拳と見間違いそうな規格外の戦いぶりが特徴です。キャストがミナミノ帝王で萬田銀次郎を演じる竹内力であることも、カオルの見せ場をサポートしています。竹内力の表現力は素晴らしい。

<脇を固める出演者の出す味と演出がいい>
主役一人が熱演しても楽しい映画にはなりません。この作品は準主役・脇役の出演者たちがしっかりと役を演じ切り、いい味を出しています。これは岸和田言葉を中心に、大阪人の抜け目なくガメツイ性質を全編に配したストーリーと演出によるところも大きいでしょう。

たとえば、組織に騙される間抜けな岸和田ヤクザや、組織に監禁されているハリマオの娘が逃げ出したイサミを呼びとめるシーン。
互いに日本人であることを知っただけで去ろうとするドライなイサミと娘の間で交わされる、状況とは裏腹な悲壮感のかけらもない井戸端会議的会話が印象的です。
助けるメリットがないというイサミに対し、あっけらかんと大声を出して敵を呼ぶと脅す娘。そして、助けることとなったお礼を2000円と告げるイサミ。この掛け合いは文字で見るより実際の映像でお楽しみください。

<ストーリーもしっかり組み立てられている>
組織は隠された財宝を狙うだけでなく、土地開発で儲けることを画策し、村人を追い出していました。一見無関係に見える登場人物が別の部分で絡み合うというつながりのあるストーリーで、場面展開が程良く、ただのアクションものにありがちな飽きを感じさせません。
翻訳の字幕が大阪弁なのも笑いを誘うスパイスです。

製作は2005年と比較的新しいですが、ハリマオをテーマにしている本作はミドルエイジになって観なおすと二度おいしい映画です。

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