『ミナミの帝王』

ミナミの帝王

シリーズで見ておきたい難波金融伝『ミナミの帝王』

ミナミの帝王 | Movie Walker

年代を問わず見るべき邦画
泣く子も黙るミナミの金貸し「萬田金融」が大活躍する難波金融伝『ミナミの帝王』。ハッピーエンドが約束された展開と、意外にためになるお金の話が組み合わさった娯楽作品です。

<『ミナミの帝王』とは?>
竹内力の演じる萬田銀次郎が経営する闇金融業者「萬田金融」と大阪2大繁華街の一方の雄ミナミを舞台にして、金に群がる人間模様を描いたのがシリーズの各作品。ミナミの帝王には、劇場公開版の他にVシネマ版があります。テレビドラマで放映された「ミナミノ帝王」は竹内力のシリーズとは別の作品です。シリーズ各作品に共通しているあらすじとして、子供のころに裕福な暮らしから一転して貧乏生活を経験し、辛酸をなめた萬田銀次郎が主人公という設定が前提にあります。

<難波金融伝ミナミの帝王『ミナミの帝王』あらすじ>
大阪・ミナミで裏稼業の金貸しを営む銀次郎の萬田金融には、今日も様々な事情を抱えた客が借金の申し込みにやって来る。客層は道楽ものの社長や運転資金に詰まった自営業者、夜の商売をしている女性が多い。 もっとも、相手が誰であれ合法違法問わず、回収の見込みがあれば貸し付け、なければ追い返すスタイルのトイチ金融。しかし、結局は貸す方が断然多い。なぜなら、そこに金の臭いがあるからだ。

多くの場合、債務者には別の借金があり、そちらも筋の悪い借金というのがお決まり。そこで、債務者にも協力させて、その借りた相手を騙して回収する。その結果、債務者の借金も片が付くというのがパターンでもある。そして、今日もハッピーエンドを迎えるのであった。

<やってることは完全に犯罪なのだが>
債務者の状況を見て儲かると踏んだ事件なら、相手が同業者だろうとヤクザだろうとあらゆる手を駆使して金にしてしまう。このシリーズの一番の面白さはその鮮やかさであり、悪徳業者をやっつける様が見ている者の気持ちを満足させてくれるところです。

萬田金融自体が違法な闇金業者であり、萬田銀次郎は誰がなんといおうと「犯罪者」なのですが、相手を騙すときに法律を持ち出すのも見どころです。

萬田銀次郎に教えられたのが「法律は弱いもんの味方とちゃいまっせ。知ってるもんの味方でっせ」ということです。確かに、考えてみればその通りです。この世の法律の多くが知っていて損はしませんが、知らないと損をするのです(たとえば、破産法を知らない人の多くが、破産すると人生が終わるかのような誤解をしています)。

特に、民事の関係ではあらゆる場面で知っている者と知らない者の差が激しいのが実情です。萬田もこの間隙をついて金を手にしているのです。

<社会勉強の生きた教材になる>
シリーズ各作品では、民法だけでなく刑法など各種法令を駆使した駆け引きが行われ、ワナが張り巡らされています。つまり、ミナミの帝王を見ることで借金・闇金のこわさはもちろんのこと、法律の活用方法を知ることもできるのです。 こんな社会勉強の材料になる娯楽映画も珍しいのではないでしょうか。年代を問わず見ておきたい映画シリーズです。

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