『Mr.&Mrs. スミス』

Mr.&Mrs. スミス

「Mr.&Mrs. スミス」は倦怠期夫婦の仲直りストーリー

Mr.&Mrs. スミス | Movie Walker

ミドルエイジでもう一度観なおしてみたいアクション娯楽映画
燃えあがるような恋をして結ばれた二人でも、結婚してある程度の年月が経つと倦怠期に入ってしまうこともあります。「Mr.&Mrs. スミス」は、そんなカップル。それぞれはプロの殺し屋ですが、互いの仕事内容を隠したまま暮らしています。ふたりのなれそめは任務中の偶然の出会い。会ったその日に恋におち、そのままベッドインしてしまいます。

勢いで結婚しましたが、互いに秘密を抱えたままなので気持ちがすれ違ってしまいます。夫はED気味となり、いつの間にかセックスレスにおちいって、カウンセリングを受けることになりました。カウンセラーから、セックスの満足度についての質問をされ、ふたりは沈黙してしまいます。

そんなふたりが事件を通してお互いの素性を告白しあい、協力して組織をつぶし、倦怠期を脱出します。アクション映画ながら、夫婦の性生活を題材にしたとても斬新な作品と言えるでしょう。

<名無しの権兵衛、土左衛門カップル>
「スミス」という姓は、アメリカではごくありふれたものです。「Smith」には「職人」の意味がありますので、「プロの殺し屋」という仕事との関連性からこの姓が選ばれたのではないでしょうか。また、夫は「ジョン」、妻は「ジェーン」というのもごくごくありふれた名前です。日本でいえば、「太郎と花子」のようなもので。さしずめ、「Mr.&Mrs. スミス」は、「山田太郎・花子夫妻」というようなものでしょう。

英語では、身元不明死体のことを、男性なら「John doe」、女性なら「Jane doe」と呼びます。日本の「名無しの権兵衛」「土左衛門」と似た表現です。「ジョン」「ジェーン」という名前は、死を象徴しているとも考えられます。

ごく平凡な名前を使いつつも、それぞれが「殺し屋」という裏の顔をもつ特異な夫婦であることが物語のおもしろさでもありますし、性生活がうまくいかない夫婦が「ごくありふれたこと」という象徴にもなっています。EDやセックスレスの問題がよくあることで、克服する方法があると提示しようとしているととらえることができるかも知れません。

<主役が二人という異色のアクション映画>
主演のブラッド・ピッドもアンジェリーナ・ジョリーもともに、一人でアクション映画の主役が務まる俳優です。その二人が共演したのですから、とても豪華な映画と言えるでしょう。普通は、アクション映画の主役はひとりですので、ふたりともが同等に主演となるのはとても珍しいことです。

ふたりの息のあった演技は見事で、本当の夫婦のようでもありました。この映画を通じて二人は恋仲におちいり、ブラッド・ピッドは妻と離婚して、アンジェリーナ・ジョリーと付き合い始めます。(現在は婚約中)

なお、アンジェリーナ・ジョリーは両親とも俳優の家庭に生まれましたが、生後間もなく両親が離婚し恵まれない家庭環境で育ったそうです。思春期にはうつ病を患い自傷行為をくりかえし、学校ではいじめられていました。慈善活動などに熱心なのは、そうした背景があるからかも知れません。

「Mr.&Mrs. スミス」は、映画がきっかけで本当の夫婦になった俳優二人の、息のあった演技が楽しめる面白い作品です。セックスレスのカップルにはぜひお勧めです。

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