『ペーパー・ムーン』

ペーパー・ムーン

モノクロ映画の導入作品『ペーパー・ムーン』

ペーパー・ムーン | Movie Walker

20代までに見るべき洋画
とっつきやすいモノクロ映画を探しているなら、コレ! 『ペーパー・ムーン』がおすすめです。どんな年代からも幅広く愛されるロードムービーで、実際の父娘が扮する疑似親子の演技に、思わず微笑みが漏れてしまいます。
知る人ぞ知るアメリカのモノクロ映画の傑作『ペーパー・ムーン』。ライアン・オニールとテイタム・オニールが父娘で演じる、年のかけ離れた詐欺師たちのロードムービーです。テイタムはこの作品で、アカデミー助演女優賞を史上最年少で受賞しています。ダウンタウンの松本人志さんも「最高の映画」と断じるこの映画、ぜひとも一度ご覧ください。

<『ペーパー・ムーン』…あらすじ>
母を亡くしたアディ(テイタム・オニール)は葬式に現れたモーゼ(ライアン・オニール)という詐欺師に引き取られ、親戚の家まで送り届けられることに。最初は苦い態度を隠そうともしないモーゼだったが、大人顔負けにクレバーなアディに感心し、相棒として旅を続ける。そして、いつしか2人の間には本物の親子のような愛情が生まれ始める…。

<生意気な女の子にメロメロ>
この映画の見所は、何と言ってもテイタムの演じるアディのずる賢さです。故人の家を訪れ、「実は旦那さまがあなたにこれを…」と聖書を売りつけるライアンの詐欺を、子どもらしい魅力を使ってサポートします。お金持ちの家庭には咄嗟の判断で値段を吊り上げ、子どもが多くて貧しそうな家庭には無料で贈呈するなど、少女とは思えない頭の回転ぶり。
また、「詐欺によって傷つく人がいない」というのもこの映画の魅力。亡くなった旦那から聖書のプレゼントをされるというのは、誰にとっても気分が良いものです。犯罪ものが苦手、という方も、微笑ましく観ていられる、ほのぼのとした作品に仕上がっています。

<ちょっと幸せな気分に>
『ペーパー・ムーン』は、特に立派な教訓が得られる映画ではありません。ジャンルとしてはコメディに位置づけられるでしょう。100分ばかりの短い映画なので、何度でも繰り返し鑑賞したくなります。2人の疑似親子の、実際の親子ならではの息がぴったりの演技は、見る者をちょっと幸せな気分にしてくれます。「ああ、こういう親子って良いよな」と思える、ハッピーな作品。カップルで鑑賞するのにもおすすめの1本と言えます。
ちなみに作品中の挿入歌「イッツ・オンリー・ア・ペーパームーン」はジャズの傑作でもあります。最近では、村上春樹さんの「1Q84」という小説でも、冒頭のエピグラフに歌詞が紹介されています。音楽と共に楽しめば、面白さもさらに濃密になるはずです。

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