『転々』

転々 てんてん

30代の上り坂に、『転々』

転々 てんてん | Movie Walker

30代から味わう邦画
嫌なことも増えてくる人生の上り坂、30代。三木聡監督の『転々』でも見ながら、ゆっくりと登っていきましょう。心に疲れを感じたときにおすすめの一本です。
30代と言えば、そろそろ辛いことも多くなってくる年代です。「いつまでも若いときの気持ちではいられない」と思うことでしょう。体調に不具合が出てくることも多いかもしれません。慢性的な倦怠感、食欲の減衰。性的な面では、EDを体験する人も増えてくるでしょう。幸いEDにはバイアグラという対症療法がありますが、仮に精神的な病にかかれば、治療は困難です。心が鬱々としている30代は、映画に元気をもらいましょう。
ユーモラスな邦画、『転々』を紹介します。ゆる~い作品なので、お酒でも飲みながら…。

<『転々』…あらすじ>
主人公「僕」は、もう何度も大学を留年しているダメ男。しかも、少なくない借金まで抱えている。ある日、急に家に借金取りの男・福原が現れて、「俺と一緒に東京を散歩したら100万を謝礼に渡す」と奇妙な誘いをかけてくる。疑心暗鬼ながらも誘いに乗った「僕」は、福原の秘密を知り、そしていろいろな人々の温かさに触れていく…。

<何も考えずに見よう>
『転々』は、全編を通してゆったりとした空気を持つコメディ映画です。借金取りとの散歩、という筋も一応ありますが、ストーリーを追って見るというよりは、本筋とはまるで無関係のギャグを楽しむ映画。そのギャグの中に人間の「温かみ」や「いじましさ」が織り込まれています。
主人公・オダギリジョーと借金取り・三浦友和の絶妙なコンビネーションにクスクスと笑いながら、鑑賞しましょう。最後には、思わず涙腺が崩壊…!?

<「家族」がテーマ…なの?>
劇中の序盤であっさりと明かされる借金取りの秘密も、「僕」の境遇も、「家族」に絡んだものです。2人の間にまるで父子のような連帯感が芽生えていくのが、この映画の1つの見所。しかし、「核家族制度は壊れ、父権も幻想となり…」などと小難しいことを考える必要はありません。「バカバカしいなあ」と目を細めながら見るのが、正しい鑑賞態度です。
1時間40分の短い映画なので、鑑賞もかなりラク。この作品が好きになったら、思いついたときにでもDVDデッキに入れて、お気に入りのシーンを再生しましょう。きっと肩の力がふっと抜けて、「俺の悩みなんてつまらないなあ」と気が楽になるはずです。

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