『ターミネーター』

ターミネーター

「ターミネーター」 シュワルツェネガーの出世作

ターミネーター | Movie Walker

未来の殺人ロボットが過去を変えようと現代に出現、それを阻止しようとする女主人公サラ・コナーとの戦いを描いた映画「ターミネーター」。数あるSF映画の中でも異色中の異色作です。ロボット対人間の戦いという未来的設定を現代に持ち込みうまくミックスしたところが、ストーリーの斬新さにつながりました。

主人公は、人類の救世主サラ・コナーのはずなのに、タイトルは「ターミネーター」となっており、悪役のターミネーターが実質的には主役となっています。サラ・コナー役を演じたリンダ・ハミルトンの名はあまり有名にはならなかったのに、アーノルド・シュワルツェネガーの名は世界的に知られることになりました。

<オーストリアの田舎者が、一躍大スターに!>
アーノルド・シュワルツェネガーはオーストリアのボディビルダーでした。アメリカにわたりボディビルダーとして活躍する傍ら、映画に出演します。「SF超人ヘラクレス」や「コナン・ザ・ゲレート」で主役を務めますが、しょせんはB級映画。身体がでかいだけがとりえで、オーストリアなまりの田舎くさい英語ではとてもスターダムに上れる役者とは見られていませんでした。

ところが、「ターミネータ―」で大きく変わります。彼は本当は、この作品ではサラ・コナーを助けるカイル・リース役での出演予定でした。しかし監督のジェームズ・キャメロンが役柄の面接のため、初めて彼と会ったその場で、急きょ役柄もストーリーも変更になったそうです。シュワルツェネガーの存在感がそれほどに大きかったということもありますし、彼の才能が図抜けていたからでもあります。

彼は監督にストーリーについての提案もし、ターミネーターにコミカルな面も加えました。つまり、ただの俳優ではなく、非常に頭の良い俳優であることを監督に見せつけたのです。映画は大ヒット、キャメロン監督にとっても大出世作となりました。

<I'll be back.が流行語に! でも、日本語訳は間違っています>
この映画の宣伝では、シュワルツェネガーが「アーイル、ビー、バーック」(I'll be back.)と画面に向かって語る部分が使われ、映画のイメージを決定づけています。世界的に有名になりパロディされたり、シュワルツェネガーの他の映画でもパロディ的に使われています。「ターミネーター」という映画を象徴するセリフとなりました。

このセリフは日本では、一般的に「オレは戻ってくるぜ!」と訳されていますが、もしそういう意味なら、I'll come back と言うはずです。これは未来から来たロボットが現代で戦う映画で、ロボットは敗れ破壊されてしまいますので、戻ってこられるはずはありません。でも、未来になれば彼はそこにいます。つまり、「未来になれば、おれはそこにいるぞ」という意味なのです。ですので、I'll be back.は「未来で待ってるぜ!」というような和訳の方が、言葉の意味を正確に表しているでしょう

シュワルツェネガーの大出世作「ターミネーター」。セリフを味わいながら、もう一度観てみてください。

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