『優駿 ORACION』

優駿 ORACION

斉藤由貴ファンならもう一度みたい『優駿 ORACION』

優駿 ORACION | Movie Walker

30代から味わう邦画
競馬と斉藤由貴が好きなら絶対にチェックしていただきたいのが『優駿 ORACION』です。人間と馬の心の通い合いは、わたしたちに温かな感動とロマンを与えてくれるでしょう。

<『優駿 ORACION』あらすじ>
北海道静内の小さな牧場トカイファームで、アラビアの名馬「風の王」の仔馬が生まれた。生産者はこの当歳馬の嵐のような走りを見て、「風の王」の再来と大きな期待を抱く。  そして、まだ幼さの残る斉藤由貴が演じる久美子の父である和具平八郎に馬を買ってもらい競馬関係者の夢である「東京優駿(日本ダービー)」を目指すこととなった。
この馬の名は祈りを込めてオラシオンと名付けられた。名付け親は久美子であり、スペイン語で祈りを意味する言葉に由来する。 厳しいトレーニングを経てデビューを飾り、ついに念願のダービーのゲートに入ったオラシオンだったが…。

<本作の背景となった当時の状況>
公開された1988年はバブル経済が後期に入ろうという時期で、世間全体が湧いている時期でもありました。日本の競馬界においては、スーパーアイドルホースとなるオグリキャップが笠松から中央へ移籍後無傷で重賞6連勝を飾っていた年です。 これからハイセイコー以来の一大競馬ブームが起きようという時期でもあり、この時期の本作の公開は非常にタイムリーだったといえるでしょう。
ちなみに、本作が撮影された1987年から遡ること3年。1984年には英国のビッグレースであるグランドナショナルを舞台にした「チャンピオンズ」が公開されており、本作がそれに刺激されて製作された可能性も考えられます。

<出演した馬のあれこれ>
映画の設定は前年1987年のダービーですから、オラシオンはオグリキャップの1年先輩という関係になります。実際に、オラシオン役を演じた馬は中央競馬で走ります。ただし、この馬は仔馬時代を担当したものですので、現実にはオグリキャップの3年後輩にあたります。
また、1987年の日本ダービーは単勝倍率2.4倍という圧倒的な人気馬マティリアルの存在があり、史実に合わせて製作する方針だったスタッフサイドは、マティリアルにそっくりの仔馬を準備していたのです。 しかし、競馬に絶対はないの例えどおり、なんとマティリアルは24頭中の18着に惨敗してしまいます。そこで、急きょ勝ったメリーナイスのそっくりさん探しが始まったというエピソードがあります。

<ホンモノが見どころの一つ>
この映画の見どころはたくさんありますが、他の映画ではまず見ることができないのが「ホンモノ」の使用です。
オラシオンのジョッキーを演じたのは、本物のダービーでメリーナイス号の手綱をとった根本騎手でした。騎乗シーンだけプロを使って、アップの場面は人気俳優に変わっているという手法が多い中、ホンモノの騎手が役者を務めている点が興味深いです。
また、ダービーのレースシーンの中でも物語の肝となる4コーナーから最後の直線にかけてのシーンでは実際に馬を集めて競馬の体裁でコース上を走っています。あくまでレースの再現ですが、ホンモノであることに違いありません。
さすがに、実レースではないので危険回避のためでしょうか、かなり間隔をあけて走っているようには見えます。
往年の斉藤由貴ファンはもちろん、新規ファンもそうでない人も、見て損することはない作品です。

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